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プリント基板のソルダーレジストとは?役割や種類、塗布方法について2023.09.19

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プリント基板のソルダーレジストとは

 
プリント基板のソルダーレジストとは、基板の表面に塗布された緑色のインクのことで、
電子部品をはんだ付けする際に、不要な部分にはんだが付着しないようにするための耐熱性材料です。

 
ソルダーレジストはプリント基板にどのような役割を果たしているのか、
また、ソルダーレジストの塗布方法によって分類される種類などについてお伝えします。

プリント基板のソルダーレジストとは?

 
ソルダーレジストとは

 
プリント基板と聞いて多くの方がイメージするのが、緑色のプリント基板だと思います。
その緑色のインクがソルダーレジストです。

 
ソルダー(solder)は「はんだ」という意味で、レジスト(resist)には
「〜に抵抗する」「〜に耐える」といった意味があります。つまりソルダーレジストとは、
「はんだに抵抗するもの」ということになります。

 
プリント基板に電子部品を実装する際にはんだを使用しますが、
はんだが不要な場所に付着するのを防ぐためにあるのがソルダーレジストです。
これは、ソルダーレジストによってはんだ付けできる範囲が定められている、
という解釈もできるでしょう。

 
ソルダーレジストは「半田レジスト」「グリーンレジスト」とも呼ばれるほか、
プリント基板を覆うマスクのような役目を果たすことから、
「ソルダーマスク」「半田マスク」と呼ばれることもあります。

 

ソルダーレジストの役割

ソルダーレジストはなぜ必要で、プリント基板にどのような効果をもたらしているのか、
その役割についてご紹介します。

 

余分ははんだの付着を防ぐ

ソルダーレジストは耐熱性を高めるエポキシ樹脂が配合され熱に強く、
また、はんだを弾く性質があります。

 
そのため、電子部品などを実装する際にはんだが必要以上にはみ出た場合でも、
はんだが溶ける300℃ほどの熱に耐え弾き、プリント基板に余分なはんだが
付着しないように防ぎます。

 
電子部品同士の間隔が狭い場合、余分なはんだがあるとショートを起こす恐れがあり、
電子機器を正常に使用するためにもソルダーレジストは重要な役割を果たします。

 

湿気やゴミから守る

ソルダーレジストは、プリント基板を湿気や空気中のゴミから守る役割もあります。
プリント基板は、銅箔のパターンが長年にわたって空気中に晒されていると、
湿気で腐食していくことがあります。

 
また、小さなゴミや埃によってショートが起こる恐れもあるため、
それらからパターンを保護する必要があります。

 
ソルダーレジストがあることで、外部環境から回路パターンが保護され、
電子機器が長年にわたって安定して作動するようになります。

 

プリント基板へのソルダーレジスト塗布方法

 
ソルダーレジストの塗布方法

 
ソルダーレジストの塗布方法は主に3種類あります。
 

カーテンコーター

カーテンコーターという方法は、液状のソルダーレジストをカーテン状に上から落下させ、
その中をベルトコンベアで搬送されたプリント基板が通過することで、基板の表面全体に
ソルダーレジストを塗布する方法です。

 

スクリーン印刷

スクリーン印刷はシルク文字印刷と同じ方法なのですが、
レジストを塗布したい部分とレジストを塗布したくない部分とで、
メッシュ状の版を作り印刷する方法です。

 
メッシュ状の空いている部分に液状のソルダーレジストがのり、
それをスキージと呼ばれるへらで基板に加圧し印刷します。

 

スプレーコーター

スプレーコーターは、液状のソルダーレジストを、ノズルからミスト状に噴霧して塗布する方法で、
プリント基板全体に均一に塗布することができます。

 
圧縮空気により噴霧するエアスプレー方式、超音波の振動によって塗布する超音波スプレー方式、
帯電による反発力を利用する静電スプレー方式などがあります。

 

ソルダーレジストの種類

ソルダーレジストは、塗布する方法や硬化の過程によって主に3つに分類できます。

 

液状エポキシソルダーレジスト

液状のエポキシ樹脂を、カーテンコーターなどの方法で塗布後、
加熱硬化の過程で固体にしたものが液状エポキシソルダーレジストと呼ばれます。
最も安価で最もポピュラーなソルダーレジストで、広く利用されています。

 

液状感光ソルダーレジスト

こちらも液状のエポキシ樹脂を、カーテンコーターやスクリーン印刷方法で塗布した後、
写真のネガフィルムのように必要な部分を紫外線露光によってレジストインクを硬化させます。

 
そして、未硬化部分を除去、現像すれば、はんだ付けするパッド部が開口します。
熱硬化のソルダーレジストよりも精度が高いのが特徴です。

 

ドライフィルム感光ソルダーレジスト

ドライフィルム感光ソルダーレジストは、液状のものを塗布するのではなく、
フィルム上の感光剤を真空ラミネーターで貼り付けます。

 
その後の工程は、液状感光ソルダーレジスト同様、
紫外線露光により硬化、現像でパッド部を開口します。

 

プリント基板のソルダーレジストは緑色?

緑や黒、赤色のソルダーレジスト

 
ソルダーレジストの色は広く緑色が利用されていますが、
緑でなければならないという決まりはなく、
実際には黒や赤、黄や紫などさまざまな色があります。

 
ただ、プリント基板の表面実装の作業時に、緑色は目にやさしく、
目視での最終チェック時に緑色だと異物混入や断線などに気付きやすいとされています。

 
また、緑色のレジストインクの流通量が多く、
量産時にも同じ塗料を使えばラインのコストを削減できることから、
緑色が必然的に選ばれているようです。

 
緑色が一般的ではありますが、プリント基板と電子機器の性能を適切に引き出し、
長く保つために、LEDで光を放つ基板の場合には、より反射しやすい白色を選んだり、
製品によって余分な反射光を抑えたい場合などには黒色が選ばれることもあります。

 

 
基板の断面を見ると、緑色は表面のみで、
基板に塗装されていることが分かります。

 

 
 

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