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基板には、「ランド(Land)」と「パッド(Pad)」と呼ばれる銅箔の部分があり、これらは回路基板の電極に相当し、電気信号を伝える重要な役割を果たしています。プリント基板の設計時や表面実装時にしっかりと違いを理解していなければならないランドとパッドですが、役割が似ていることから時に混同されることもあるようです。
今回は、プリント基板の重要な要素のひとつであるランドとパッドの違いと、それぞれの形状や役割をご紹介します。
目次
プリント基板のランドとは、基板のスルーホールと呼ばれる穴のまわりにあり、挿入部品を通して、はんだ付けを行うための銅箔部分を指します。
基板が片面回路のみで実装されていた頃はスルーホールは必要ではありませんでしたが、基板の高密度化が必要不可欠な昨今では、基板の両面や内部にもパターンを形成することが求められています。
このような基板の構造変化を可能にしたのが、プリント基板の各層を繋げるために開ける貫通した穴「スルーホール」です。スルーホールは、内部の銅メッキの有無により2つの形式に大別されます。
スルーホールとは、ランドの中心にある挿入部品を通す穴であり、穴の内側は銅メッキ処理が施されています。ランドと電気的につながっている構造です。
ノンスルーホールとは、同じくランドの中心にある挿入部品を通す穴ですが、内側は銅メッキ処理がされていない構造のものを指します。一般的には、ネジやコネクターを通したり実装機に固定したりするための穴として使用されます。
プリント基板のパッドとは、表面実装部品をはんだ付けする銅箔部分で、基板面積を合理的に使用するため、一般的には四角の形状です。
プリント基板の面積は限られていますが、パッドが小さすぎると、はんだ付けの難易度が上がるため、必要なパターンかパッドひとつの大きさを割り出して決定します。
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ランドに部品を実装する際の注意点は、自動挿入機による作業と手作業で異なります。以下に、作業別に注意点をご紹介します。
ランドへの自動挿入機での実装はアキシャル機とラジアル機を用いますが、装置によっては、部品を実装できる角度が0°から90°までに制限されてしまうものもあります。
そのような装置を利用して180°や270°の角度で部品を実装したい場合、部品の装置への供給方向を変えなければならず、同じ部品を1台に複数セットするという作業の手間が増える難点があります。
実装スピードは手作業と比較するともちろん早いですが、アキシャル部品とラジアル部品でそれぞれ異なる実装機械を使用するため、実装部品が多い場合は、複数セットの手間がかかることを確認しておきましょう。
手作業で部品をランドに挿入する場合は、位置を間違えたり逆向きに部品を挿入したりしてしまうことがあります。
また、挿入場所は正しくても、浮きが出てくるなど精度が落ちることもあるので正確な作業が求められます。
これらのミスが生じてしまう恐れがあるため、手作業でランドに部品を挿入する場合は、画像検査機(目視検査を自動化できる機械)を使用し、施工不備を確認することが大切です。
安曇川電子工業はプリント基板の表面実装 、手挿入部品のフロー半田、ユニット組立を専門に行う会社です。
また、基板設計者の方が製図した基板の機能を維持しつつ、量産時に不具合やコストアップを招かないよう変更提案を行うVA・VE提案を得意とするほか、基板実装だけでなく、ユニット・制御機器のOEMメーカーとしての実績も多数保有しています。
など、
プリント基板実装に関して25年の実績があり、高精度・高品質な製品と技術ノウハウを提供する安曇川電子工業株式会社へお問合せください。