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プリント基板が完成するまでの工程。PCBの意味や部品実装工程などの基本知識2023.08.18

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プリント基板とは?pcbの意味や部品実装工程などの基本知識

プリント基板は、生活の中で使われているほとんどの電子機器の内部に組み込まれています。プリント基板があることで、電子機器に必要な部品がコンパクトに配線され、小型化した電子機器によって私たちの暮らしの利便性は向上していると言えるでしょう。

そこで今回は、生活や社会に欠かせなくなったプリント基板の基本的な知識として、改めてプリント基板にはどのような役割や種類があるのかについてご紹介します。

プリント基板とは

プリント基板とは

プリント基板とは、私たちの生活で使用する電子機器のほぼ全てに使われている電子コンポーネントです。電子機器作動のためには、ICやコンデンサなどさまざまな電子部品が必要ですが、それらをプリント基板上で配線して電子機器の中に組み込めば、配線のミスもほとんどなくなります。

また、プリント基板は一度作ってしまえば同じ電子回路の製品を基板を元に量産することができるため、品質が均一で、尚且つ速いスピードでの生産が可能です。

かつて行っていたような人の手で導線を這わせる方法と違い、プリント基板であればより小さく薄い配線が実現できます。さらに基板の表面だけでなく、内部にまで配線が施せるようになるなど、プリント基板の進化によって電子機器のコンパクト化や情報処理能力の向上が進んでいます。

PWBとPCBとは

プリント基板のPCBとは

プリント基板は製造工程の段階で大きく2つに分けられ、それぞれPWBとPCBと呼ばれます。

PWBとは、電子部品がまだ取り付けられていない状態の「Printed Wiring Board」の略で、PCBは、電子部品を取り付けた状態の「Printed Circuit Board」の略です。

プリント基板というと、正確にはPWBの状態のもので、PCBはプリント回路板という訳になりますが、一般的には両方のことを指してプリント基板と言われています。

素材で変わるプリント基板とは

プリント基板にはさまざまな種類がありますが、まずはベースとなる素材によって大きく3つに分けることができます。

リジッド基板

リジッド基板は柔軟性はなく、硬い絶縁体基材を用いたものです。

部品を実装する際に、設備に基板を直接固定することができるため、実装が容易にできるという特徴があります。

フレキシブル基板

フレキシブル基板

フレキシブル基板は、薄く柔軟性のある絶縁体基材を用いたものです。折り曲げたり形を変えたりすることができるので、スマートフォンなど複雑な構造の電気機器に使用されることが多いです。

部品を実装する際には、基板を固定するパレットが必要になり、イニシャル費が高くなってしまうため量産には向きません。しかし、省スペースで軽量化が実現でき、自由度が高いという特徴が優秀であるため、幅広く採用されています。

リジッドフレキシブル基板

リジッドフレキシブル基板は、名前の通り、リジッド基板とフレキシブル基板の特徴をかけ合わせた複合基板で、リジッド基板の部品実装のしやすさと、フレキシブル基板の曲げることができる点などのメリットを併せもっています。

リジッドフレキシブル基板は、設計・製造ともに多少コストがかかりますが、リジッド基板やフレキシブル基板のそれぞれ一つだけでは解決できなかった問題を処理してくれる利点があります。

回路層ごとのプリント基板とは

プリント基板は、回路層によっても分類することができます。ここでは、一般的な回路層のプリント基板をご紹介します。

片面基板

片面基板とは、片面のみに配線パターンが形成されたもので、1層基板とも呼ばれています。

配線を1つの面にしか施すことができないので、交差するような複雑な回路を構成することはできません。しかし、その分コストを抑え、安く量産することができます。

片面基板は、小型にする必要がない商品や白物家電で利用されています。

両面基板

両面基板は、両面に配線パターンが形成された基板で、2層基板とも呼ばれます。

片面基板と違って、両面に配線パターンを形成して電子部品を実装することができ、両面の配線で立体交差が可能になるため、より細かく密度の高い配線を施すことができます。

両面基板は小型化が図れるため、多くの電子機器で採用されています。

多層基板

多層基板は、ミルフィーユの様に絶縁体とパターンを積み重ねた基板で4層以上の基板をこのように呼びます。

内部にも配線する層を形成することができるため、コンピュータなど、多くの配線を必要とする電子機器に利用されます。

 

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プリント基板が完成するまでの工程とは

プリント基板が完成するまでの工程

プリント基板は、PWBとPCBに分けられると述べましたが、まずPWBの工程は、材料を切断し、回路を形成した後必要に応じて積層し、回路パターンをほこりや熱、湿気などから守る役割があるソルダーレジストを塗布するところまでです。

このPWBに、部品を実装することでPCBになりますが、安曇川電子工業は特にこの表面実装の技術に定評があります。ここからは、表面実装工程を詳しく、弊社の強みとともにご紹介します。

表面実装はSMT(Surface mount technology)とも呼ばれ、ほとんどの場合は「チップマウンター」と呼ばれる設備でチップ部品を実装します。

手作業で実装することもありますが、品質面やコスト・スピードにおいて優れている手法ではないため、特別な場合を除き適用されません。

クリームはんだ

クリームはんだ工程は「スキージ」と呼ばれるヘラのような道具でクリームはんだを印刷する工程です。メタルマスクと呼ばれる治具によって印刷する・しない範囲を切り分け、不要な箇所にクリームはんだが印刷されないよう考慮されています。

メタルマスク作成時には、PWBの最初の工程であるCAM編集でのデータが必要になります。

面ごとにメタルマスクが1枚必要で、両面基板にクリームはんだ印刷をする場合は2枚のメタルマスクが必要となります。このメタルマスクは安曇川電子工業で製作・保管が可能です。

ボンド塗布

チップ部品を固定するためにボンドを塗布する工程です。フローはんだ工程で部品を実装する際に、部品が落ちないように固定するのが主な役割です。

安曇川電子では、マウンターラインを5ライン保有しており、小ロットから量産まで対応可能です。また、部品の小型化にも対応しており0603(0.6mm×0.3mm)サイズまで実装することができます。

チップ実装

チップ部品を実装するカセット

チップ部品実装は、クリームはんだとチップボンド作業を終えたプリント基板にチップ部品を実装する工程です。

チップ実装には、カセットと呼ばれる部品をセットするための道具が必要なのですが、安曇川電子工業ではこのカセットの多さも特徴です。

ロット数に応じてその部品専用のカセットを用意し、切り替え時間の短縮と部品の間違いによる不良を防止しており、それぞれのラインの長所を最大限に生かせる一貫管理を行っています。

リフロー炉

ここまでの工程で、部品はまだ基板にただ乗っかっている状態ですが、リフロー炉の工程で部品を固定させます。

実装した基板に熱を加え、クリームはんだを溶かして部品と馴染ませます。そしてチップボンドは、熱によりボンドを硬化させ、フロー半田工程まで部品が取れないように固定します。

クリームはんだの溶ける温度とチップボンドの硬化する温度はそれぞれ異なるため、工程によって適切な温度に調整し、基板に極力負荷がかからないよう配慮します。

そして最後に、リフロー炉の出口で冷却して実装完了となります。

検査

リフロー炉の工程を終えたプリント基板の品質チェックを行うのが検査工程です。高精度の画像検査装置を複数常設し、機械による確実な検知と、人の目による確認で二重のチェックを行います。

フロー半田

表面実装の工程が完了した基板は、仕様に応じてフロー半田工程で手挿入による部品の実装を行います。

組立サービス

安曇川電子の組立サービス

はんだ付けだけでなく、組立サービスによるユニット組み付けなども安曇川電子工業では可能です。極小部品から数十kgの大型組立も柔軟に対応します。このように、流れるような一貫サービスが安曇川電子工業の最大の特徴です。

プリント基板の部品実装は安曇川電子工業へ

公式ソリューションサイトTOPより

安曇川電子工業はプリント基板の実装 、手挿入部品のフロー半田、ユニット組立を専門に行う会社です。

基板設計者の方が製図した基板の機能を維持しつつ、量産時に不具合やコストアップを招かないよう変更提案を行うVA・VE提案を得意とするほか、基板実装だけでなく、ユニット・制御機器のOEMメーカーとしての実績も多数保有しています。

  • 基板の生産コストを抑えたい
  • 試作段階でまずは1枚作りたい
  • OEM製品について知りたい

など、
プリント基板実装に関して25年の実績があり、高精度・高品質な製品と技術ノウハウを提供する安曇川電子工業株式会社へお問合せください。

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