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リスティング、レコグニッション。UL規格、安全の世界基準が価値を高める2024.02.20

― この記事は、2023.9.25に投稿した内容を編集したものです ―

 
こんにちは。安曇川(あどがわ)電子工業です。
ブログをご覧いただきまして、ありがとうございます。

 
この記事ではUL規格の基本知識をご紹介します。
安曇川電子工業は、UL認証部品取扱いメーカーの協力会社として
2007年(17年前)から、ULからの査察を受け入れています。

 

 

UL規格は、ULの安全規格に合格した証明

UL(Underwriters Laboratories)は、
アメリカ合衆国イリノイ州シカゴで1894年に設立された非営利機関です。

 
ULは、製品の安全規格を策定し、それに基づいた試験、審査を実施しています。
またUL安全マークの使用を許可する認証機関としても知られています。

 
ULの審査対象は多岐にわたります。
材料、部品、装置、道具類などからサンプル(完成品)まで幅広く取り扱われています。

 
UL規格はULの定めた安全規格に合格したサンプルに与えられる証明のことを指します。

 
ULは米国の非営利機関ですが、日本にも拠点があります。
日本でUL認定を受ける場合はこれらの拠点へお問合せいただくとスムーズです。

Japan – UL Solutions

 
ULはサンプルに対して、以下の業務を実施します。

サンプルの機能や安全について
・どのように保証するかの基準を決める
・どのように確かめるかの方法を検討する
・実際に評価、試験を行う

 
合格したサンプルは、種類に応じてULマークの貼り付け、刻印が許可されます。

 

代表的なULマーク、2種類を種類

 

リスティングマーク

完成品や一般販売される部品(電源コード等)には
リスティングマークと呼ばれるラベルが貼付けされます。

 

 
身近な所では、お使いのPCや、そのアダプターに表示があります。

 

 

レコグニッションマーク

部品の材料(組み合わせることで機能するもの)には
レコグニッションマークと呼ばれるラベルが貼られます。

 

 

 
レコグニッションマークの製品は、UL発行の書籍“イエローブック”に記載されます。
イエローブックを見ることで「UL認定されている部品」が調べられます。

オンラインリソース – UL Solutions Japan

 
サンプル(完成品)でUL認証を取る場合、その製品にUL規格の部品を使用していると
審査の一部が省略できることもあり、UL認定を迅速に取得したい場合は、選択肢のひとつです。

 
また、自社製品でUL認証を取得する場合、
認証依頼品はサンプル(完成品)なのか、部品なのかを事前に調べて把握し、
適切な試験、審査を認定機関に依頼することが、認定までの期間短縮につながります。

 

UL認証を取るメリットは、国際市場での信頼性向上

UL認証は、国際市場での信頼性向上につながり、
企業が製品を世界市場へ展開する際に大きな利点をもたらします。

 

国際市場での信頼性向上

ULの基準に合格することで、製品の安全性と品質が国際的に認知されます。

 
米国市場ではUL規格の認証取得は任意ですが、
州のプロジェクトでUL認証を義務付けている場合があります。
米国の電気製品の多くはUL認証品となっています。

 
また、火災保険業者の中にはUL規格を要求する場合もあり、
UL認証のない製品は保険の対象外とされることがあります。

 

世界的な安全基準としての地位

UL認証の大きな強みは、世界的な安全基準としての地位です。
ULの安全規格は国際的に高く評価されており、
各国の独自基準に左右されることも少ないです。

 

「安全」を重視する全ての製品に

UL認証は、火災、事故、安全対策など、安全を優先する製品に推奨されます。
UL認証を取得することで、製品の安全性を高め、それが付加価値となります。

 
ユーザーにとっては、UL規格の製品が安心・安全の保証となります。
またメーカーにとっては製品の信頼性を高め、市場でのアピールポイントになります。

 
また部品製造メーカーは、UL規格の部品を使用することで、
製品テストの一部を省略できるメリットがあります。

 

ULを取ることが推奨される企業

ULの審査対象は、材料、部品、装置、道具類からサンプル(完成品)まで多岐にわたりますが、
いずれも安全に重点を置いていることは変わりません。

 
火災、事故、安全対策は重要視されており、
安全であることが商品の付加価値を上げる製品は、
UL認証を取ることで付加価値が高まります。

 

UL規格申請方法と、認証までの流れ

UL規格の認定を受ける場合、
認定依頼企業がサンプルを以てUL認証機関へ申請します。

 
その後、認証に必要な条件が提示されます。
企業は、認証に必要な条件を、協力工場と一緒に解決していき、
すべてが解消できたときにUL規格の認定を受けることができます。

 
※ULへの申請は、公式サイトへお問い合わせください。
Japan – UL Solutions

 

規格認定後のフォローアップサービス

UL規格に認定されると、
UL機関から年4回の抜き打ち検査が入ります。

 
検査方法は様々ですが、
認定を受けた当初の基準通りに製品が作られているかをチェックされます。 

 
不備が指摘された際は、改善依頼書が出され、
不備を解決しなければ認定が取り消されることもあります。

 

UL規格にある条件一例

UL認証の条件は、サンプルの種類によって異なります。
以下に一例をご紹介します。

 

難燃性の規格(UL94)

指定された規格を満たしているかの判断とテスト基準
対象部品: プラスティック製品、樹脂製品、電子部品など

 

プリント基板の規格(UL796)

配線のルールなど
対象部品: プリント基板

 

世界的な安全基準としての地位。各国の独自基準に左右されにくい

ULは、世界的な安全基準としての立ち位置が強く、
各国の独自基準に比較的左右されずに適用できるというのが強みです。

 
世界に販路拡大を検討されておられる企業には強く推奨いたします。

 
安曇川電子工業は、お客様がUL規格を取得される際に、
ULから与えられた指定環境を満たすためのお手伝いが可能です。

 
UL規格を満たした基板実装、組立製品を作りたいというご要望がありましたら、
安曇川電子工業へ生産依頼をご検討下さいませ。

 
 

プリント基板の部品実装は安曇川電子工業へ

 
安曇川(あどがわ)電子工業です。プリント基板・部品調達〜基板実装、電気機械器具組立まで、
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