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こんにちは。アドガワエレクトロニクスです。ブログをご覧いただきましてありがとうございます。9月13日から始まったオフィスの改装工事が終わりました。改装期間中にご来社のお客さまにはご不便をおかけしました。ご協力ありがとうございます。


オフィスの改装工事の目的は、
(1)組織内のコミュニケーション活性化
(2)生産性・創造性の向上
(3)オフィススペースの効率化
(4)コスト削減
(5)組織の柔軟性確保です
これらの目的をかなえるために今回、改装工事を経てオフィスのフリーアドレス化を推進します。フリーアドレスは、個人専用のデスク(固定席)を持たずに空いている席で働くワークスタイルです。デジタル化が浸透し、在宅勤務に移行しやすいIT・通信業界に見られる働き方、オフィスの在り方です。
さらに、IT・通信業界に限らず、在宅勤務への精神的、物理的障壁が低くなったことで在宅勤務制度を推進する企業、活用する従業員の割合が増え、オフィスに設けられた個人専用のデスクが十分に活用されなくなったという事例も聞きます。
そういった背景もあり、個人専用のデスクを減らすことでオフィススペースの効率化を図り、コスト削減のためにフリーアドレスを検討する企業が増えています。
目次
当社は製造業です。モノを作り出す製造現場での勤務が主となるため在宅勤務には適しませんが、オフィスのフリーアドレスにおいては導入の余地があります。
たとえば、オフィスに個人専用のデスクを持つ従業員の大半は日中、受け持つ製造現場とオフィスを行き来することが多く、オフィス内に割り当てられた固定席を十分に活用していないことがあります。こういった従業員の個人専用のデスクをなくす、または減らすことでオフィススペースの効率化、有効活用が期待できます。

オフィススペースの効率化、有効活用を含めて、フリーアドレス化には、以下の効果が狙えます。
(1)組織内のコミュニケーション活性化
(2)生産性・創造性の向上
(3)オフィススペースの効率化
(4)コスト削減
(5)組織の柔軟性確保です。
フリーアドレスを導入する(オフィスに固定席を設けない)と、その日、その時に空いている席に座ることになります。普段は話す機会が少ない他部署の従業員や管理職と隣同士になれば会話が生まれることもあり、部署を越えた連携の促進も期待できます。

日ごとに違う人と席を隣にして会話することで、部署内で固定しがちだった話題も広がり、新たな情報や発想を得ることができるかもしれません。フリーアドレスを導入する効果は、組織内のコミュニケーションが促進されることです。
一方で部署内のコミュニケーションが希薄になる恐れもあります。この点は、フリーアドレスを導入する前に想定しておきたいです。部署内のコミュニケーションが少なくなり、業務に支障をきたすのを避けるためにも「グループアドレス」の導入も対策のひとつです。
グループアドレスは、部署内のコミュニケーションを担保しつつ、部署を超えた連携を促すのに適した制度です。部署やプロジェクトチームごとにオフィスのエリアを決め、そのエリア内であれば従業員が自由に席を選べるワークスタイルです。週替わりでグループエリアを入れ替えることで、部署間の交流を促すことも期待できます。
生産性・創造性の向上と座る場所は無関係のようでもありますが、席を“自分で選んで決める”という行動ひとつで仕事への主体性が生まれ、満足度や意欲が高まることがあります。
たとえば、業務に集中したいときは、窓際の一人掛けスペースを選んだり、コミュニケーションを取りたいときは共同スペースに移ったり ……。席を“自分で選んで決める”という行動ひとつで仕事への主体性が生まれ、それが生産性向上にもつながる場合があります。

フリーアドレスでは個人専用のデスク(固定席)がないので、離席時や終業時には個人の荷物をすべてロッカーなどに片付ける「クリアデスク」が基本です。また、書類やノートパソコンなどをすべて片付けて帰宅することで、終業のメリハリがつきます。
クリアデスクによって、社内がいつも整理整頓された状態になりオフィスの美化につながるのはもちろんのこと、書類紛失、情報漏洩の防止など、情報セキュリティ上の利点もあります。

オフィスに個人専用のデスクを設けないことで、座席数を減らすことができます。先にも紹介した通り、オフィスに固定席を持つ従業員の大半は日中、受け持つ製造現場とオフィスを行き来することが多く、オフィス内に割り当てられた固定席が十分に活用されていないことがあります。日中、使われない固定席を減らすことで、オフィススペースの効率化、有効活用につながります。

「オフィススペースの効率化」でも紹介した通り、オフィスに個人専用のデスクを設けないことで、座席数を減らせます。
管理するデスクや椅子の数を抑えられ、さらにパソコンやモニターを始めとする備品共有によるコスト削減も期待できます。また、オフィス集約で冷暖房や照明にかかる電気代の削減につながる点もメリットです。
フリーアドレスでは、席と人が結びついていないので、組織やメンバーの増減や変更があってもレイアウト変更が不要です。新たなプロジェクトの活動場所確保、メンバー増員、ヘルプで来た人の座席確保など、臨機応変に対応できます。組織改編が毎年あるような会社では、フリーアドレスの柔軟性が活かせるかもしれません。

フリーアドレスのメリットを先に挙げましたが、課題もあります。フリーアドレスを導入した企業のなかには、従業員が苦痛やストレスを感じてしまう事例もあります。従業員の苦痛やストレスはつまり、フリーアドレスの失敗につながります。
フリーアドレスの課題を知ったうえで、その改善策まで準備できると、フリーアドレスのメリットを従業員がより実感できます。
(1)空いた座席や従業員を探すストレス
(2)導入に必要な環境が整っていない
(3)書類や持ち物の管理が難しい
(4)電話の取次に手間がかかる
(5)雑談が増えて集中力が下がる
(6)導入コストがかかる
(7)運用ルールが浸透していない
フリーアドレスは、席探しにストレスを感じる恐れがあります。オフィスが混んでいると空席が見つからないことがあるからです。また、誰がどこにいるか分からなくなってしまう点もフリーアドレスの課題といえます。同僚や上長に相談したいことがあっても、居場所を見つけるまでに時間が取られてしまうことも容易に想像できます。
固定電話やデスクトップパソコンがあると、フリーアドレスの導入が難しいと言われています。フリーアドレス化には、ノートパソコンや社内用スマートフォンなど柔軟に動くことができる端末が必要です。フリーアドレスに適した環境を整えなければ、かえって働きにくくなる恐れもあります。
固定席がなくなるフリーアドレスの場合、書類や持ち物の管理が難しくなります。これまではデスクに保管していた荷物を、席を変えるたびに移動させる必要があるからです。書類や持ち物の管理が難しく、持ち運びに負担がかかる点が課題といえます。
フリーアドレスは「クリアデスク」が基本だと先に紹介しました。クリアデスクを徹底すれば、社内が整理整頓された状態になりオフィスの美化につながります。一方で、整理整頓が散漫になれば、いくら社内とはいえど情報漏洩、情報セキュリティ上の課題になります。ただ、整理整頓はフリーアドレスだからするものではなく、日頃から徹底しておくことです。
フリーアドレスの場合、電話の取次に手間がかかります。固定席があるオフィスでは、外線が入ると座席表をもとに内線の取次ができます。しかし、フリーアドレスでは社員の居場所がわからず、電話の取次がストレスになってしまうことがあります。

自由に席を選ぶことができるフリーアドレスでは、日頃からよく話す従業員同士が集ってしまうことがあります。すると、仕事の会話はもちろんですが、それ以外の会話が弾むことも想像できます。フリーアドレスで狙う効果のひとつに「組織内のコミュニケーション活性化」があったとしても、仕事以外のにぎやかな会話が聞こえると周囲の従業員が仕事に集中できなくなってしまい、生産性が落ちる可能性もあります。
フリーアドレスを導入する際には、オフィスのレイアウトを変更したり、必要な設備を導入したりするコストがかかります。フリーアドレス用のデスクや個人用の簡易ロッカーを用意しただけでは、フリーアドレスのメリットを感じにくいでしょう。
運用ルールが浸透していないことで、不快な思いをする従業員が出てくるかもしれません。例えば、離席時に書類を広げたままにして他の従業員がデスクを使えない、離席後のデスク回りの掃除ができておらず汚いなどが挙げられます。気持ちよく使えるオフィスにするためにも、運用ルールの浸透と徹底が大切です。
フリーアドレスのデメリットや課題が解消されなければ、フリーアドレスは従業員に浸透せず、いずれ廃止されてしまいます。そこで、フリーアドレスの失敗を避けるために気をつけるべきポイントを紹介します。
(1)導入目的を明確にして社員と共有する
(2)公平感のある運用ルールを作る
(3)部門内の連携を維持する仕組みを整える
(4)オフィス環境を事前に整備する
(5)一部の部署から段階的に導入する
(6)運用を定期的に見直す
(7)帰属意識を高める工夫をする
(8)共創スペースを設けて交流を促進する
(9)ペーパーレス化を推進する
フリーアドレスの目的を従業員に共有し、賛同を得てから導入することが大切です。目的はたとえば、組織内のコミュニケーション活性化を図るためなどが挙げられます。
さらに経営戦略とフリーアドレスを導入する目的を組み合わせて考えれば、従業員へのフリーアドレス導入の説明もより具体的になり、従業員のフリーアドレス導入への納得度も高まります。

組織内のコミュニケーションの活性化を図るためなら、さらに突き詰めて、どの部門間のコミュニケーションが活性化すれば、組織の生産性や品質向上につながるのかまで意識したいです。そのためにも社内アンケートで従業員からオフィスの改善ポイントを抽出し、意見を反映させて取り組むのも、従業員の心理的な負担を下げる方法のひとつです。
実際に従業員から挙がった声を導入するか云々ではなく、従業員の声に耳を傾けるという行為が従業員の安心感、従業員の会社への信頼感を育みます。さらにフリーアドレス後のオフィスのイメージをイラストや言葉で共有し、従業員にオフィス改革に参画しているという意識を持ってもらうことで、導入がスムーズに進むでしょう。これはなにもオフィス改革にとどまらず、組織改革にも通じることです。
従業員が気持ちよく使えるオフィス(フリーアドレス)にするためには、運用ルールが大切です。さまざまな立場の従業員が納得感を得られる運用ルールがあればよいです。
たとえば、退社時には翌日にこのデスクを使う従業員のためにきれいに拭いて片付ける、荷物はすべてロッカーにしまうなど。運用ルールがあることで、気持ちよく使えるだけでなく、従業員間のトラブルを防ぐこともできます。
フリーアドレスを導入する前には運用ルールの説明会を行うことがおすすめです。また、オフィスの見えやすいところに運用ルールを掲示することも大切です。さまざまな立場の従業員の納得感を得るためには、それぞれの不満を公平にするという見方も役に立ちます。
フリーアドレスを導入すると、部署を超えたコミュニケーションが活性化する一方で、部署内のコミュニケーションが希薄になることも想定できます。部署内のコミュニケーションが希薄になると、業務に支障をきたす恐れもあります。業務への支障を避けるためにも、グループアドレスを検討してみてはいかがでしょうか。

グループアドレスは、部署内のコミュニケーションを担保しつつ、部署を超えた連携を促すのに適した制度です。部署やプロジェクトチームごとに事務所のエリアを決め、そのエリア内であれば従業員が自由に席を選べるワークスタイルです。週替わりでグループエリアを入れ替えることで、部署間の交流を促すことも期待できます。
従業員が本来の能力を発揮できるかどうかも、オフィス環境に左右されるところが大きいです。オフィスのレイアウトや座席数の検討はもちろん、ノートパソコンや社内用のスマートフォンの整備など、従業員が柔軟に動くことができる端末が必要です。フリーアドレスに適した環境を整えなければ、かえって働きにくくなる恐れもあります。
営業や管理職など、外出が多い部署、ノートパソコンとスマートフォンが貸与されている部署から段階的にフリーアドレスを導入する方法もあります。部門の特性や働き方にあわせて、フリーアドレスの導入を検討するのもひとつです。
フリーアドレスは導入して終わりではなく、定期的な見直しと改善で効果の最大化を目指します。たとえば、導入時に定めた運用ルールが、現状に即しているか、また、従業員に遵守されているかを定期的にチェックしましょう。形骸化しているルールがあれば、その原因を探り、必要に応じて改定する必要があります。
・座席の固定化 : 特定の従業員が毎日同じ席を利用していないか
・クリーンデスク : 退席時、退勤時にデスク周りの私物が片付けられているか
・荷物の管理 : 個人ロッカーや収納スペースは適切に利用されているか
・Web会議のルール : 専用ブースやエリアが正しく利用されているか
・飲食のルール : 指定された場所での飲食が守られているか
座席の利用率を定期的に測定して、データに基づいて利用状況を分析します。特定のエリアに人気が集中していたり、逆に全く利用されていないエリアがあったりしないでしょうか。利用率に偏りがある場合、その原因を究明し、レイアウトやエリアの変更、ルールの見直しなどを検討する必要があります。
・時間帯別の利用状況 : 就業中(午前・午後)、休憩時間、昼休みなど、時間帯による座席利用率の変化を把握する
・エリア別の利用状況 : 窓際、壁際、オープンなエリアなど、場所による人気の差(座席利用率)を分析する
・目的別の利用状況 : 集中作業、Web会議、共創エリアなど、目的に応じたエリアが適切に利用されているかを確認する
ルールやレイアウトを見直す際には、必ず従業員の意見を聞きましょう。実際にフリーアドレスを利用している従業員だからこそ気付く問題点や改善のヒントがあります。
・アンケートの実施 : 満足度、問題点、改善要望などを定期的にアンケートで収集する
・ヒアリング : 部署やチームの代表者、あるいは個人へのヒアリングを行い、より具体的な意見を吸い上げる
・意見箱の設置 : 匿名で意見を投稿できる仕組みを用意して、従業員が気軽に声を上げられる環境を作る
フリーアドレスは、柔軟な働き方を促進する一方で、固定席という物理的な拠り所を失うことにもなりかねません。フリーアドレスになれない当初は、従業員が会社への所属意識の薄れを感じる恐れがあります。従業員が高いモチベーションで業務に取り組むためには、意図的に帰属意識を高める工夫が不可欠です。

フリーアドレスの成功は、単に固定席を取り払うだけでは不十分です。従業員が「出社したい」と思えるような、魅力的で快適な空間作りが不可欠です。特に、情報共有を促進したり、何気ない会話から新しいアイデアが生まれたりする「共創スペース」の設計は、オフィス全体の活気を左右する重要な要素です。
人が集う「マグネットスペース」をオフィスの中心に設けるのもひとつです。コーヒーマシンや複合機、社内掲示板などを意図的に一箇所に集約することで、部署や役職の垣根を越えたコミュニケーションが生まれる起点となります。
フリーアドレスの効果を最大化するためには、ペーパーレス化を促進することが重要です。フリーアドレスを導入したにもかかわらず、書類を多用したワークフローがフリーアドレス以前と同様に残ると、フリーアドレスの良さを十分に発揮できません。

さらに、承認が必要な担当者の座席がわからないことで、余計なストレスが生まれる恐れもあります。書類のデジタル化により、場所に縛られない柔軟な働き方が可能となり、業務効率の向上にもつながります。

アドガワエレクトロニクスは滋賀県高島市を拠点に、基板実装(表面実装、挿入実装)・コーティング・エージング・電気機械器具組立などの電子機器製造を一貫体制で行っています。このブログでは、アドガワエレクトロニクスが製造現場で培った技術や品質管理の取り組み、最新の業界動向をわかりやすく発信します。
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