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【改善事例】内部監査の品質向上|「360度評価」で実現するPDCAサイクルと効果2025.11.05

― 本記事は、2025.9.12に公開した内容に、新たな情報を加えて修正したものです ―

 
こんにちは。アドガワエレクトロニクスです。ブログをご覧いただきましてありがとうございます。

 
当社は内部監査を毎年実施しています。品質管理課が先頭に立って、各課のリーダーに対して、第三者の目線で「品質システム規定」が守られているかを確認します。この記事では、下記の視点から当社の内部監査を紹介します。

 

[この記事のキーワード]

1. 内部監査の基本方針

・品質管理課が主導し、 毎年実施
・「品質システム規定」の遵守状況を 第三者目線 で確認

 

2. 多角的な評価体制の導入

・他部署の関係者も参加する「 360度評価 」方式
・複数の視点からのフィードバックで 納得度 と改善効果を向上

 

3. 問題意識と課題設定の違い

・問題は現状にある事実、課題は理想との ギャップ を埋める行動
・リーダー自身が 気づき 、受け入れるプロセスを重視

 

4. 内部監査の並走型アプローチ

・問題を指摘するだけでなく、 行動につながる支援 を実施
・時間をかけてでも 自覚と改善 を促す姿勢

 

5. 2024年の監査結果とその背景

不適合件数 が前年より 増加 (2件 → 15件)
・チェックリストの見直しや 事前準備 の強化が要因

 

6. 検出件数の増加は前向きな兆し

・内部監査の 活性化 と改善機会の創出と捉える
・不備やリスクの 可視化 が品質向上への第一歩

 
 

多角的な評価による内部監査の納得度と改善効果を向上させる方法

 
当社は内部監査を毎年実施しています。品質管理課が先頭に立って、各課のリーダーに対して、第三者の目線で「品質システム規定」が守られているか確認します。

 
製造現場で品質管理課が現場リーダー、作業者に対して内部監査を行い、品質システム規定の遵守状況を確認している場面

 
当社の内部監査の特長は、検査・評価する各課を、品質管理課だけでなく他部署の関係者が、複数の視点から多角的に評価する手法を取り入れていることです。言ってみれば、「360度評価」でもあります。

 
品質管理課だけでなく他部署の関係者が一緒になって内部監査を行う目的は、複数の視点からのフィードバックを通じて、監査される側(被監査部門)の気づきを促して改善を図ること、そして客観的で公平な検査・評価を行い納得度を高めることです。

 
作業現場で複数の担当者が文書を確認しながら、品質システムの内部監査を協働で進めている様子

 
 

内部監査における「問題」と「課題」の違い、リーダーの気づきを促すアプローチ

 
内部監査は、現場にある問題(事実)をリーダー自身が自覚し、改善を促すのが狙いのひとつです。問題意識は、各々が持つ理想的な状態と現在とのギャップです。つまり、現状で満足して、現状が理想なら問題意識は芽生えません。問題はあくまでも現状にあります。対して課題は、各々が持つ理想的な状態と、問題がある現状とのギャップを埋めるためにやること、やると決めたことです。

 
製造現場で従業員が働く様子を写した1枚。現状の中にこそ問題が存在することに気づかせ、現状と理想とのギャップを埋めるための課題設定と改善を促す

 
内部監査の対象となる製造現場。従業員が働く現状を捉え、理想の状態とのギャップである問題点を探る様子をイメージした写真

 
学ぶためには、できていないという事実を自覚し、受け入れることが大切です。内部監査では、問題をこれだと取り上げて示すだけでなく、リーダー自身が問題(事実)に気づき、受け入れられるように、また行動につながるように並走します。そこにいたるまで、時間をかけてでも取り組んでいます。

 
製造現場で作業に集中する従業員と、その周りの作業指導票や道具。この現状から問題を自覚し受け入れる学びのプロセス、そして改善につながるまで並走するという内部監査の取り組みの深さを表現している

 
 

【結果と考察】不適合件数が増加(2件 → 15件):これを品質向上への第一歩と捉える理由と背景

 
2024年に実施した内部監査では、

(1)不適合15件(2023年 2件)
(2)軽微不適合7件(同 2件)
(3)改善推奨事項16件(同 4件)のように、不適合を始めとする検出件数が2023年よりも増えています。

 
当社は検出件数の増加を、内部監査の活性化、改善の機会創出と捉えています。検出件数が増えた要因のひとつは、監査時に用いるチェックリストを顧客の品質基準に合わせて見直したり、監査の精度を高める目的で、各部署に監査前に、検査・評価する文書、記録類をリスト化して事前配布したりと、内部監査の活性化につながる取り組みを実施したためです。

 
拡大鏡で細部を確認しながら基板の外観検査を行う従業員。監査チェックリストの見直し、監査精度の向上により、これまで見過ごされていた不備や将来のリスクといった改善の機会を積極的に発見しようとする前向きな姿勢が見える

 
不適合を始めとする検出件数は0(ゼロ)が望ましいとの見方もありますが、検出件数の増加は、何かしらの不備や将来的なリスク、さらなる効率化や品質向上への可能性を示唆していると捉えています。

 
従業員が精密な作業を行う製造ラインの様子。監査の精度向上による検出件数の増加を、非効率や将来リスクの発見、さらなる品質向上への機会と前向きに捉える当社の姿勢を象徴する1枚

 
 

[この記事のキーワード]

1. 内部監査の基本方針

・品質管理課が主導し、 毎年実施
・「品質システム規定」の遵守状況を 第三者目線 で確認

 

2. 多角的な評価体制の導入

・他部署の関係者も参加する「 360度評価 」方式
・複数の視点からのフィードバックで 納得度 と改善効果を向上

 

3. 問題意識と課題設定の違い

・問題は現状にある事実、課題は理想との ギャップ を埋める行動
・リーダー自身が 気づき 、受け入れるプロセスを重視

 

4. 内部監査の並走型アプローチ

・問題を指摘するだけでなく、 行動につながる支援 を実施
・時間をかけてでも 自覚と改善 を促す姿勢

 

5. 2024年の監査結果とその背景

不適合件数 が前年より 増加 (2件 → 15件)
・チェックリストの見直しや 事前準備 の強化が要因

 

6. 検出件数の増加は前向きな兆し

・内部監査の 活性化 と改善機会の創出と捉える
・不備やリスクの 可視化 が品質向上への第一歩

 
 
 

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プリント基板の表面実装・挿入実装、電気機械器具組立のアドガワエレクトロニクス|関西・近畿・滋賀

 
アドガワエレクトロニクスは滋賀県高島市を拠点にする会社です。プリント基板・電子部品調達〜基板実装(表面実装、挿入実装)、コーティング、エージング試験、電気機械器具組立まで、関西・近畿一拠点・自社工場で一貫生産体制を整えています。SNSやブログでは、アドガワエレクトロニクスが製造現場で培った技術や品質管理の取り組み、人材育成、最新の業界動向をわかりやすく発信しています。

 
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