phone0740-32-3333

アドガワエレクトロニクスの公式ブログへお越しいただき、ありがとうございます。
製造現場において「品質の安定」は最大のテーマです。しかし、どれだけ優れた設備を導入しても、現場の動きが「人に依存」した状態では、真の安定は望めません。
本記事では、当社が実践している「属人化」を排除し、組織全体の力を底上げするための仕組み「YWシート」について、その背景と具体的な実行手順を解説します。

目次
組織の改善には、経営層が方針を示す「トップダウン」と、現場が課題を見つける「ボトムアップ」の両輪が不可欠です。この両輪が噛み合わない最大の原因が「属人化」です。

特定の作業がブラックボックス化(特定の担当者にしかわからない状態)すると、以下のリスクに直結します。
停滞の発生:
担当者の不在時、すべての工程がストップする。

品質のバラツキ:
ノウハウが共有されないため、人によって仕上がりに差が出る。

改善の鈍化:
課題が「個人のスキル」でカバーされている。組織としての仕組み不足が存在していても見えず(見ようとせず)、改善が鈍化する。

多くの企業が属人化によるリスクを課題視しながらも、日々の業務に追われ対策を後回しにしています。当社は「後回し」を断ち切るために、仕組み化を導入しました。
属人化の芽を早期に摘み取るためのツール(仕組み)が、「YWシート」です。

従業員が現場で感じた「違和感」を、以下の2つの視点で可視化します。
Y:やりづらい
作業手順が複雑である、または力が要るなどの物理的な負荷が高く、ミスを誘発しやすい状態を指します。これは「仕組みの欠陥」を示すサインです。
W:私しか知らない
手順が標準化されておらず、従業員の経験や勘に頼って判断している作業を指します。これは「情報の独占」が起きているサインです。
YWシートは提出して終わりではありません。以下の3ステップを経て、個人の気づきを組織の資産(標準)へと昇華させます。
現場従業員が「やりづらい」「自分しかやり方を知らない」と感じた瞬間を逃さずシートに記入します。現場の声を即座に吸い上げることが、すべての改善の起点となります。
提出されたシートを基に、管理者が客観的な視点で分析します。「なぜその作業は属人化したのか」「負荷が高い原因は配置か、治具か」を深掘りし、属人化が起きる構造的要因を特定します。
分析結果に基づき、作業手順書(SOP、Standard Operating Procedure)の改訂や治具の導入を行います。目標は「誰が担当しても、同じ精度で、安全に再現できる状態」を作ることです。
YWシートの運用により、当社の製造現場は以下のように進化しました。
Before
熟練工の勘や経験に頼る「職人技」の現場。担当者が変わると品質やスピードが不安定になり、不測の事態への対応力が個人の力量に左右されていた。
After
すべての「やりづらさ」と「個人のノウハウ」が共通言語として共有される現場。手順の透明化により、誰が作業にあたっても一定の品質を維持できる、変化に強い生産体制を実現。

「私しか知らない」を減らすことは、担当者の負担を減らし、組織としての柔軟性を高めることに繋がります。これが結果として、お客様へお届けする製品の「確かな品質」と「納期の遵守」を支える基盤となります。
アドガワエレクトロニクスは、これからも現場の小さな気づきを大切にし、常に進化し続ける組織を目指します。
本記事の内容をさらに深く理解するために、ぜひ以下の記事もご覧ください。製造現場における「教える技術」と、標準化がもたらすメリットについて詳しく解説しています。
・新入社員教育を「属人化」解消の機会に。製造現場における「教える技術」と標準化の重要性
・試作から量産への移行でトラブルが多い
・委託先(基板実装会社)との意思疎通に時間がかかる
その結果、製造コストが膨らむ
アドガワエレクトロニクスがまとめた「技術ハンドブック」には、基板設計・実装におけるコストダウン事例や品質向上のノウハウを多数掲載。量産を前提とした試作の進め方や、VE提案による改善事例もご紹介しています。
・量産時の失敗コストを削減
・製品価値を高める改善提案のヒントを獲得
・基板実装 委託先選定の判断材料 といった実践的な事例を掲載しています。
技術ハンドブックを、製品開発の加速とコスト競争力強化に、ぜひお役立てください。ダウンロードは、⇒ 特設サイトから
関西・近畿を拠点に、プリント基板・電子部品調達〜基板実装(表面実装〔SMT〕、挿入実装〔THT〕)、コーティング、エージング試験、電気機械器具組立までを一貫提案するアドガワエレクトロニクスです。
このブログでは、「モノづくりから、ものがたりへ」をコンセプトに、製造工程における「技術」と「人」にフォーカスします。品質教育やベテランから若手への技術承継、そして私たちの日常と社内文化をお届けします。
⇒ 会社概要 :
https://www.adogawa.co.jp/company/
⇒ 表面実装サービス紹介 :
https://www.adogawa.co.jp/mounting/serface/
⇒ 最新記事一覧 :
https://www.adogawa.co.jp/blog
⇒ お問い合わせ :
https://www.adogawa.co.jp/inquiry/
当社の雰囲気、社内文化をより身近に感じていただけるよう、ソーシャルメディアでも日々の様子を発信しています。よろしければ、私たちの日常を少しだけ覗いてみてください。
日々の取り組みを取材し、発信していて強く感じるのは、「顧客満足(CS)」を語る前に、「従業員満足(ES)」が不可欠であるということです。

従業員が自分の仕事に誇りとやりがいを持って働いてはじめて、高品質な製品・サービスが生まれ、結果として顧客満足につながると確信しています。

担当者から御社に最適なご提案をさせていただきます。