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BtoB製造業が情報発信を続ける理由|顧客満足の前に「従業員の誇り」をつくる2025.11.21

― 本記事は、2025.8.8に公開した内容に、新たな情報を加えて修正したものです ―

 
こんにちは!アドガワエレクトロニクスの公式ブログへようこそ。

 

660日間の情報発信で見えた景色。集客以上に得られた「従業員の誇り」とは

 
企業の情報発信、なんとなく始めていませんか?

 
「ブログやSNSを始めたいが、何から手をつければいいかわからない」「更新が目的になってしまい、誰に向けて書いているのか迷子になっている」

 
そんな悩みを抱える広報担当者様や経営者様は少なくありません。手段ばかりが先行してしまうと、継続することは難しく、期待した成果も遠のいてしまいます。

 
私たちアドガワエレクトロニクスは、まず「当社の課題」と「成し遂げたいこと」を徹底的に整理することから始めました。そして、2023年から約660日間、地道に情報発信を続けてきた結果、見えてきた景色があります。それは、単なる集客以上の、「従業員の誇り」という意外な価値でした。

 
この記事では、製造業である当社がなぜ手間のかかる情報発信を続けるのか。その目的と、継続することで生まれた社内外の変化について、実体験をもとにお話しします。

 
工場内で従業員が真剣に作業している様子

 
 

「Xかインスタか」で迷う前に。手段選びよりも先にすべき「目的の整理」

 
ブログ(オウンドメディア)やSNSなど、現代には情報発信の手段が無数にあります。「何から始めようか(XかInstagramか?)」と手段から考えがちですが、当社ではまず、「当社の抱える課題」と「情報発信で成し遂げたいこと」を整理することから始めました。

 
当社では情報発信を始めるにあたり、以下のような目的を整理しました。

 

地元認知の向上

事業内容が地元であまり知られていないため、まずは従業員の家族やその友人に知ってほしい。

従業員が協力して作業し、話し合っている様子

 

採用活動の強化

若年層との接点が少ない。働く姿を写真で発信し、具体的なイメージを持ってもらうことで関心を高めたい。

若い従業員が機械を操作し、教育を受けている様子

 

営業支援

見込み顧客との接点をつくり、新規取引のきっかけにしたい。

顧客(見込み顧客)と商談を行う営業担当者の様子

 
 

目的を明文化すれば、社内の理解と協力が得られる

 
課題と目的を明文化し社内で共有することには、大きなメリットがあります。それは、2〜3か月といった短期間で目に見える成果が出なくても、「なぜやっているのか」が共有されていれば、社内からの理解や協力が得やすくなる点です。

 
従業員同士が和やかにコミュニケーションをとる社内文化の様子

 
さらに、運用担当者が「誰に・どんな情報を・何のために届けるか」を見失わずに済みます。当初の目的からブレることなく、質の高い題材を取材し続けることができるのです。

 
当社では、まず目的を定義した上で、最適な手段やコミュニケーション内容を検討しました。もちろん最初から正解が出るわけではありません。運用しながら見直し、最適化していく姿勢で取り組んでいます。

 
本記事では、当社が2023年から約660日(平日毎日更新換算で約33か月)にわたり情報発信を続けてきて感じた、「発信し続けること」「記録を残すこと」の意義についてご紹介します。

 
会議室で目的を共有し、チームで連携する従業員

 
 

「ひとつの発信」は「ひとつの目的をもつ人」のために

 
情報発信の目的の一つは、顧客・取引先・従業員・地域社会といったステークホルダー(利害関係者)に、当社の取り組みや社内文化を知ってもらうことです。

 
この活動の先には、「既存顧客からの信頼獲得」「新規顧客との接点創出」「求人応募数の増加」といった具体的なゴールがあります。しかし、発信するすべての情報が、すべての人に響くわけではありません。大切なのは、「ひとつの情報は、ひとつの目的をもつ人に向けて発信する」という意識です。

 
従業員が作業内容を記録している様子

 

顧客に向けて

安心して仕事を任せていただけるよう、「品質管理の取り組み」を発信する。

部品を顕微鏡でチェックするなど品質管理を行う従業員

 

地域の方に向けて

理解や親近感を持っていただくため、「従業員の働く姿」を発信する。

品質チェックリストを持ち、真剣に確認する従業員の様子

 

求職者に向けて

入社後のミスマッチを防ぐため、ありのままの「社内文化」を発信する。

部品を顕微鏡でチェックするなど品質管理を行う従業員

 
ターゲットを絞ることで、結果としてそれぞれの立場の方に深く届くメッセージとなります。

 
 

面倒な「継続」こそが、他社が真似できない強みになる

 
今は誰もが発信者になれる時代ですが、「発信を続けること」は非常に困難です。

 
当社が発信している「品質教育」「QCパトロール」「5S活動」などは、製造業としては当たり前の取り組みであり、決して奇をてらった内容ではありません。しかし、当たり前のことを継続して発信し続けることで、「この会社なら安心して仕事を任せられる」「ここで働いてみたい」という将来的な安心感(信用)が醸成されます。

 
部品を顕微鏡でチェックするなど品質管理を行う従業員

 
他社が「面倒くさい」「効果が見えにくい」と感じてやめてしまうことを続ける。そこに差が生まれ、自社の強みとなります。

 

 
情報発信を続けることは、口先だけではなく「当社が社会にどんな価値を提供したいか」「そのために従業員がどう行動しているか」を証明することでもあります。発信を続ければ続けるほど、良くも悪くも会社の「素の姿」があらわになります。そこから目を背けず、自覚を持って発信し続けられるか。その誠実さが、数字だけでは測れないブランド力になると信じています。

 
会議室で目的を共有し、チームで連携する従業員

 
 

顧客満足の前に、まずは「従業員の働きがい」を問う

 
BtoB企業、特に当社のようなニッチな分野では、BtoC企業に比べて情報が届きにくい側面があります。しかし、情報が届かない最大の原因は「そもそも発信していないこと」にあります。約660日間の継続の中で、他社の広報担当者様から「発信の姿勢やネタ集めを参考にしたい」とお声がけいただく機会も増えました。

 
従業員が作業内容を記録している様子

 
情報発信を通じて強く感じるのは、「顧客満足(CS)」を語る前に、「従業員満足(ES)」が不可欠であるという視点です。従業員が自分の仕事に誇りとやりがいを持って働いてこそ、はじめて高品質な製品・サービスが生まれ、結果として顧客満足につながるのではないでしょうか。

 

 

家族との会話に「自社の話題」はありますか?

当社では毎年、地元・安曇川(あどがわ)中学生の職場体験を受け入れています。体験後、生徒たちは学校で壁紙新聞を作るそうです。彼らが記事にするのは、体験した作業内容だけではありません。それ以上に「すれ違う従業員の表情」や「職場の雰囲気」を敏感に感じ取り、伝えています。

 
職場体験に来た中学生に説明する従業員

 
生徒たちが夕食時に家族と話す話題は、「あそこの会社の人たち、楽しそうだったよ」「挨拶してくれたよ」といった、そこで働く「人」のことです。

 
従業員が真剣な表情で製品のチェックを行う様子

 
もし、職場体験に来た中学生が当社の従業員を見て「自分も将来ここで働きたい」と思ってくれたなら、それは従業員が生き生きと働いている証拠です。

 
会議室で目的を共有し、チームで連携する従業員

 
情報発信の目的は、対外的な信頼獲得や採用強化です。しかしそれ以上に、従業員が家族や友人との会話で「うちの会社、こんな取り組みをしていてね」と自然に話題にできるような会社であることが重要だと考えています。

 
工場内で従業員が真剣に作業している様子

 
自分たちの取り組みがブログやSNSで発信され、既存のお客様、ブログやSNSを介して問い合わせいただいた新しいお客様から評価される。そんな些細なことが、従業員の「仕事への誇り」や「モチベーション」に変わります。これこそが、私たちが情報発信を続ける、もう一つの大切な理由なのです。

 
整理整頓された製造現場、5S活動の様子

 
 

情報発信は、会社の「ありのまま」を映す鏡

 
情報発信を続けることは、決して楽なことではありません。しかし、そのプロセスを通じて、私たちは自社の強みや、従業員一人ひとりの仕事への向き合い方を再発見することができました。従業員が家族や友人に「これ、うちの会社のブログなんだ」と胸を張って見せられる。その誇りと自信こそが、お客様へお届けする製品の品質(クオリティ)を支える土台になると確信しています。

 

 
テクニックや流行に流されるのではなく、アドガワエレクトロニクスはこれからも、私たちの「ありのままの姿」と「ものづくりへの情熱」を、実直にお伝えしていきます。

 
当社の雰囲気をより身近に感じていただけるよう、SNSでも日々の様子を発信しています。よろしければ、私たちの日常を少しだけ覗いてみてください。

 

 
 
 

過去のSNS投稿ダイジェストは、こちらからご覧ください。

 
SNS投稿ダイジェスト 一覧

 

 

 

 
 
 

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プリント基板の表面実装・挿入実装、電気機械器具組立のアドガワエレクトロニクス|関西・近畿・滋賀

 
アドガワエレクトロニクスは滋賀県高島市を拠点にする会社です。プリント基板・電子部品調達〜基板実装(表面実装、挿入実装)、コーティング、エージング試験、電気機械器具組立まで、関西・近畿一拠点・自社工場で一貫生産体制を整えています。SNSやブログでは、アドガワエレクトロニクスが製造現場で培った技術や品質管理の取り組み、人材育成、最新の業界動向をわかりやすく発信しています。

 
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