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製品の、顧客の信頼性を高めるエージング試験。初期故障を出荷前に軽減、検出、是正する2025.08.30

こんにちは。アドガワエレクトロニクスです。ブログをご覧いただきましてありがとうございます。この記事では、製造業における信頼性、その信頼性を計るための試験について紹介します。

 
「信頼」とは、信じて頼りにすること、頼りになると信じることです。聞き慣れない専門用語が頻出する製造業にあって、信頼という言葉は日常でも使う場面が多く、その意味をイメージしやすいです。

 
 

あの人は信頼できる。その「信頼」の意味を読み解くと ……

 
たとえば、日常や仕事における「あの人は信頼できる」の、「信頼」の意味を読み解くと、

・あの人は(言動が一致しているから)信頼できる
・あの人は(時間や約束を守るから)信頼できる
・あの人は(煩雑な仕事でも丁寧に、間違いがないから)信頼できる、といったことが思い浮かびます。

 

 

 
これは、「あの人」に対して、なぜ信頼できるかといった理由です。さらに、「あの人の情報や意見は信頼できる」とするとどうでしょうか。「あの人の情報や意見は、(○○○だから)信頼できる」と、掘り下げられます。

 
「信頼」には、信じて頼りにすること、頼りになると信じること、という意味がありますが、それも信頼にいたる理由や根拠があるからこそ信頼できるというものです。では、製造業における信頼とはなんでしょうか。人(会社)とモノ(製品)に分けて考えられます。

 
 

なぜ、アドガワエレクトロニクスは信頼できるか(できないか)

 
その「人(会社)」をなぜ信頼できるか(もしくは、できないか)、もっと情報の解像度を上げて、「なぜ、アドガワエレクトロニクスは信頼できるか(できないか)」と考えます。

・アドガワエレクトロニクスは、(納期を守るから)信頼できる
・アドガワエレクトロニクスは、(顧客目線の提案ができるから)信頼できる
・アドガワエレクトロニクスは、(同じ不具合を繰り返さないから)信頼できる

 

 
一方で、信頼できるは、信頼「できない」と表裏一体です。
・アドガワエレクトロニクスは、(納期が守れないから)信頼できない
・アドガワエレクトロニクスは、(顧客目線の提案ができないから)信頼できない
・アドガワエレクトロニクスは、(同じ不具合を繰り返すから)信頼できないと、なります。

 
顧客との信頼関係は、一朝一夕で築き上げられるものではありませんが、信頼関係が崩れるのは一瞬です。信頼できないモノ(製品)を出荷することも、顧客との信頼関係が崩れる理由のひとつです。

 

 
 

モノ(製品)における信頼は、「故障しない性質」ということ

 
モノ(製品)においても「信頼」の意味は変わらず、信じて頼りにすることです。突き詰めると、保証期限内において適正な使用方法で使っている限りは「故障しない性質」ということになります。

 
故障しない製品を作るためには、作業指導票通りの手順で作業をすることが求められ、かつ、製品出荷前には外観検査や電気検査など品質や動作を確認する検査が欠かせません。

 

 
作業指導票通りの手順や品質・動作確認をしたからこそ信頼にいたる理由や根拠ができます。それが、故障しないで稼働する性質(製品)となり、信じて頼れる性質(製品)ということです。

 
では、モノ(製品)の信頼性を保証する信頼性試験にはどのような種類があるでしょうか。ここでは、製品の実使用時の信頼性を高めるために、出荷前に実使用に近い条件で、もしくはより負荷をかけた条件で動作させて、設計、製造上の不具合を除去する「デバッギング(debugging)」「バーンイン試験(burn-in)」「エージング(aging)」を紹介します。

 
これらの信頼性試験で、製品に潜在する故障事例(設計ミス、製造ミス、材料不良)を取り除くこと(スクリーニング[screening])で、製品の故障率を、初期故障期の高い状態から偶発故障期の程度にまで下げた状態で使い始められます。

 

 
 

エージングは、バスタブ曲線と合わせるとわかりやすい

 
エージングを始めとする信頼性試験は、製品が使用期間を経て廃棄されるまでの、生涯の故障率の推移を表す「バスタブ曲線」と合わせて見ることで信頼性試験の重要性がわかり、理解が深まります。製品の故障率の推移は、バスタブ(浴槽)のような曲線になります。

 

 

(1)初期故障期

曲線の左端の初期故障期は、製品に潜在する設計ミスや工程での欠陥などが現れやすく、この種の欠陥を素早く見い出して、動作を安定させる、または不具合製品を除去する必要があります。この過程が先に紹介したデバッギング(debugging)、バーンイン試験(burn-in)やエージング(aging)です。

 

(2)偶発故障期

製品に潜在する故障事例(設計ミス、製造ミス、材料不良)をスクリーニングで取り除いたあとには、故障率がほぼ一定の期間が続きます。ただ、故障率を0(ゼロ)にすることは現実的に不可能で、故障が時間的に規則性なく発生することがあります。

 

(3)摩耗故障期

偶発故障期を過ぎると、故障率が高まります。これは有寿命部品の摩耗、疲労などによるものです。この種の故障に対しては、日常的な清掃や調整で異変を予知して有寿命部品を交換することで、故障率を低減させたり、耐用年数の延長を図ったりすることができます。

 
 
スクリーニング(screening)やデバッギング(debugging)、バーンイン試験(burn-in)やエージング(aging)はいずれも、製品に潜在する故障の原因、または故障率が高い製品を初期故障期に軽減、検出、除去、是正する方法です。

 
 

スクリーニングは、設計・製造ミスを取り除く選別技術

 
デバッギング(debugging)は、製品の実使用前に動作させて、製品に潜在する設計ミス、製造ミス、材料不良などの初期故障を軽減、検出、除去、是正することです。また、バーンイン試験(burn-in)あるいは、エージング(aging)は、製品のなじみを良くしたり、製品の特性を安定させるために、製品の実使用前に一定の時間、実使用に近い条件で、もしくはより負荷をかけた条件で動作させることです。

 
これらの信頼性試験は、設計ミス、製造ミス、材料不良といった不具合を含む製品を除去するのに役立ちます。設計段階で不良(バグ)をいくら取り除いたとしても、製造段階で入った不良は、製造段階以後でなければ取り除けません。いくら優れた設計でも、製造段階でのスクリーニングで製品の信頼性を高める(不良品を選別する)工程は不可欠です。またスクリーニングは、設計の弱点を早期に発見する目的としても実施します。

 
スクリーニングは、不良品や欠点を取り除く選別技術です。良品、不良品が混在するなかで、また欠点が存在するなかで、良品を傷つける(性能や耐久性を劣化させる)ことなく不良品や欠点のみを選別するには技術と設備が必要です。

 
適正な(狙った)スクリーニングを行うためには、

(1)良品と不良品が区別しやすいこと
(2)良品と不良品の性質の違いがはっきりしていること、が挙げられます。

 
そのうえで当社が、出荷前(製造段階)のスクリーニングを実施する際に意識していること、また実施する従業員に教育していることです。

(3)製品を構成する部品、構造の知識を持つこと
(4)製品の製造工程を理解すること
(5)不良や欠点の性質を理解すること
(6)製品の使用条件を把握すること
(7)製品の使用環境条件を把握すること

 

 

 

 
スクリーニングの条件(・高温・高電圧・連続稼働)や方法は、お客さまに指定いただくことも、当社で設定することもあります。スクリーニングは、良品を傷つける(性能や耐久性を劣化させる)ことなく不良品や欠点のみを選別することです。スクリーニングの条件や方法の設定は、製品ごとのノウハウとして取り扱い、蓄積することが必要です。

 
 

製品の信頼性は、メーカーのブランドイメージにも

 
ここからは、当社が実施する信頼性試験のひとつであるエージング試験を紹介します。

(1)環境/高温(低温)
(2)状態/高電圧環境
(3)時間/長時間稼働

 
(1)環境/高温(低温)下での使用

屋内で使用されることはもちろん、屋外の炎天下、寒冷地でも使用されることを想定した場合、製品の適正使用範囲外の、高温(低温)下での動作チェックが欠かせません。写真は、高温下での信頼性試験のための熱風発生機です。隣接するエイジング室に熱風を送り、製品の動作を確認します。

 

 

 
(2)状態/高電圧環境での使用

製品の適正使用範囲外の電圧下で動作チェックをします。部品が想定された耐久力を持つかどうか以外にも、製品に安全装置が設定されている場合、それが正しく動作するかのチェックも行います。

 
(3)時間/長時間稼働での使用

連続稼働時の発熱、耐久性、不具合の発生を確認します。電源をつけっぱなしで外出してしまった場合などを想定して、その際に予期せぬ不具合が発生しないか、製品に安全装置が設定されている場合、それが正しく動作するかのチェックも行います。

 
 
信頼性試験は現在、以下の条件で実施しています。

・電圧(10.8Vから26.4Vまで)
・温度(50℃または常温設定)
・時間(3日間連続)

 
お客さまのご要望に応じて信頼性試験の条件も変更可能です。ぜひご相談下さい。 ⇒ こちらから

 
スクリーニング(screening)やデバッギング(debugging)、バーンイン試験(burn-in)やエージング(aging)はいずれも、製品に潜在する故障の原因、または故障率が高い製品を初期故障期に軽減、検出、除去、是正する方法です。

 
初期故障をスクリーニングしてから出荷することで、お客さまが製品を、故障率の低い状態から使い始めていただけます。製品の信頼性(=製品が故障しにくい)は、メーカーのブランドイメージにもつながります。お客さまから信頼される良品を作り続けるためにも、ぜひ信頼性検査の利用をご検討くださいませ。

 
 
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エイジング検査。初期不良の出荷前発見、メーカーの信頼獲得にもつながる

 
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事例3 エイジングによる初期不良除去

 
 
 
 

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